一般社団法人全国在宅療養支援診療所連絡会

理事紹介

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会長 新田 國夫

  このたび黒岩卓夫前会長の退任によって、本会の会長に就任いたしました新田國夫でございます。

  平成24年は、まさしく在宅医療の元年といっても過言ではありません。そこで、地域包括ケアシステムのなかに位置づけられた在宅医療について、20余年にわたる在宅医療の実践からあるべき姿について申し上げ、ご挨拶とさせていただきたく存じます。


  今や、地域では地域包括ケアを展開せざるを得ない状況となり、全国各地域でさまざまな取り組みが始められています。地域包括ケアシステム構築なしには、医療保険・介護保険制度に基づく医療・介護提供サービスのスキームでは、2025年へ向かう超高齢社会を乗り越えることが困難と確信しております。

  重度化するおびただしい数の高齢者を一体、誰が、どこで、どのように介護し、そして医療を保証するのか、果たしての実践と責任の主体はどこにあるか鋭く問われています。

  地域包括ケアシステム構築が地方行政によって成し遂げられるわけではありません。なぜならば地域包括という概念には、おのずと医療と介護の協働作業が前提条件だからです。行政主導で整備されてきた介護・福祉と主に民間主体で構築されてきた医療サービスが、がっちり連携しない限り、地域包括ケアシステムが成立することはありえません。そこで、わが国の超高齢社会において、在宅医療は必要不可欠なソーシャルサービスとなったのです。


  入院医療、外来医療、そして、第三の医療に位置づけられた在宅医療。かつて川上武先生が言われた、「第3の医療が求めるもの」を今、私たちの、この手でつかみ、実践しようとしているのです。

  今後、入院医療はますます急性期医療へ特化してゆくべきです。しかしながら現行の医療提供体制の中では療養病床、一般病床はあいまいで、さらに介護保険三施設(老健、特養、療養病床)も、そこで提供されている医療の差がよくわからなくなっています。近い将来、機能分離されることは明白ですが、それゆえに、病院医療とは違う在宅医療のあり方、換言すれば、歴史の中で受け継げられてきた本来あるべき医療を追い求めて、さらに成熟させてゆかねばなりません。


  私たちがすでに実践している在宅医療、そして、実践せねばならいない在宅医療のなかでの、さまざまな課題を明確化させることで、本連絡会が解決策を提示できるものと信じています。そして、誰にでもできる在宅医療への支援も重要な役割といえましょう。わが国の在宅医療普及推進の中心となって、医療を通して地域再生への核となることを期待しています。

会員の皆様のご支援、ご協力宜しくお願い申し上げます。