2021年度メールマガジン第2号【秋号】

 

こんにちは。全国在宅療養支援医協会事務局です。
2号(秋号)を会員の皆さまにお届けします。

 

1.全国在宅療養支援医協会長新田國夫先生からのメッセージ
2.
全国在宅療養支援医協会のあゆみ 〜第2話〜
3.
協力団体『日本在宅ケアアライアンス(JHHCA)』より加盟団体のご紹介
   第2回:(一社)日本プライマリ・ケア連合学会
4.
地域ブロック活動についてのご紹介
   第1回:九州ブロック(世話人代表:二ノ坂保喜先生)
5.
在宅医療政治連盟の活動報告
6.
会員の声
7.
メルマガ編集長 亀井敏光先生より 

 

 

1. 全国在宅療養支援医協会 会長新田國夫先生からご挨拶

 コロナ感染は各地位差が多い中で、対応に苦労されていると思います。第5波は7月下旬から関東を中心に始まり関西、全国へ波及しました。コロナ感染は変異株として取り扱われていますが、実態は全く違った感染症のような様相を示しています。ステージ分類で病床基準、感染症率が言われていますが、地域医療の確立が重要であることが明確になってきました。

 

昨年度(2020年10月)は日本在宅ケアアライアンスが法人化され在支協がその中心メンバーの一つとして大きな役割を発揮しました。災害対策委員会 コロナ対策班の主要メンバーとして自宅療養者の治療プロトコールを作成しました。治療プロトコールを使用するのは在支協のメンバーが主体となります。困難な時期ですが皆様とともに頑張ってこの危機を乗り越えてきました。全国で在宅医療を行う医師が地域に応じた様ざまな活躍をしてきました。その中で日本の医療政策のシステムの旧弊が多く存在し、いらだちと不満も生じました。10月現在感染は急速に落ち着きを見せ始めました。いろいろなことが原因として言われていますが、満足する答えは誰も出していません。

スペイン風邪の時よりは科学が発達したとはいえ、昨年の2月以来暗闇なる世界を歩んできました。科学は先を見据えるものではなく改めて、結果を分析するものであること、国民生活には無智であることも知りました。こうした中、更なる発展のためには組織として担わなければならない在支協の役割は大なるものがあります。在支協の中には病院の方もおられます。相互に同じ基本理念を持ち超高齢者社会にふさわしい連携を通じて、その人を支えていくことです。まだまだ課題は多くありますが会員の皆様とともに歩むことができればと思います。

 

 

2. 全国在宅療養支援医協会
(旧全国在宅療養支援診療所連絡会)のあゆみ
事務局長 太田秀樹

第二話 国立長寿医療研究センター大島伸一総長との出会い

 日本が高齢化社会に突入したのは1970年で、本格的な高齢社会を迎える準備が始まります。1980年には日本学術会議が、国立老化・老年病センター(仮称)の設立の重要性を唱え、また長寿科学研究の基本構想も打ち出されました。1995年に国立療養所中部病院に長寿医療研究センターを併設、2005年には日本で6番目の国立高度専門医療センターとして国立長寿医療センターが開設されました。初代大島伸一総長は、長寿に関する医学研究を行うと同時に、生あるものが命を閉じる自然の摂理を踏まえ、基本理念の一つに、長寿社会をいかに豊かで幸せなものにするのかを掲げました。そのために高齢者に対する在宅医療の普及推進は避けて通れないと信念で、在宅医療の現状を知りたいと「在宅医療推進のための会」に名古屋から参加されることとなったのです。 

当時「ための会」は、第四金曜日の午後7時から東京ステーションカンファレンスで毎月開催されており、私は座長を仰せつかっていました。大島総長は、事務方の医系技官の方と熱心に議論に加わり、はっとするような鋭い質問をされるだけでなく、課題の整理でも貴重なご助言を賜りました。定例会後の懇親会では在宅医療にかける思いや、プライベートな話題もお聞かせいただき、暖かなお人柄に触れることもできました。マイナーな領域である在宅医療を、ナショナルセンターが牽引してくれるになったと思うとこころが踊りました。

 

期待通り2007年には、「看取りまで支える在宅医療の推進のための方策について、関係者の意見を聴く会」として、第一回在宅医療推進会議を招集されました。会議の目的の一つには、制度に反映させるための政策提言を行うと記載されていました。佐藤智先生が議長となり、委員には、「ための会」のメンバーが多く参加し、以下の四つの部会が設置されました。

(1)在宅医療のグランドデザイン作成に関する部会 部会長川島孝一郎(2)―1在宅医療の実践例に関する情報を収集・整理し、国民・医療関係者に示す部会 部会長蘆野吉和 (2)―2 急性期医療と連携を検討する部会 部会長田城孝雄 (3)在宅療養支援診療所・訪問看護ステーション等能力強化方策に関する部会 部会長太田秀樹 (4)新たな在宅医療等の人材養成に関する部会 部会長和田忠志 です。

 

私の部会では、和田忠志先生の協力も得ながら、年間20例以上の在宅看取りを支えている在宅療養支援診療所に全国規模でアンケート調査を行い、その結果、?歯科医師・薬剤師との連携を行っている。?病院からの退院時カンファレンスに参加している?診療以外の在宅医療啓発へ向けた社会活動に熱心(執筆・講演・勉強会開催など)(4)教育に熱心に取り組んでいるという項目で有意に違いがあることがわかりました。これらは、今もなお質の高い在宅医療を提供している施設に共通する要素と言えます。そして、自由記載欄には、在宅療養支援診療所を繋ぐ組織の必要との意見がみられ、これが、在宅療養支援診療所連絡会組織化への強い動機付けとなりました。
(写真:
「日本の在宅医療を語ったひと時 浦佐にて」)
 https://www.ncgg.go.jp/zaitakusuishin/zaitaku/documents/01_gijishidai.pdf
 https://www.ncgg.go.jp/zaitakusuishin/zaitaku/documents/01_all.pdf

 (続く)第三話 在宅療養支援診療所連絡会設立に向けて
 

 

 

3.協力団体「日本在宅ケアアライアンス」より加盟団体のご紹介

日本在宅ケアアライアンス(JHHCA)(https://www.jhhca.jp/)は、20141123日に発表された「在宅医療推進のための共同声明」に賛同する専門職・学術団体が集結し、20153月に設立されました。現在19団体で構成されています。第2回は、一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会のご紹介です。

 

一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会

理事長:草場鉄周 / 会員数:11,395
HP
https://www.primary-care.or.jp/index.html
〈主な活動〉
 1 回の学術大会の開催
● 生涯教育セミナー、各ブロック支部会、支部・地区研究会活動
● 認定医・専門医制度、認定薬剤師制度、認定看護師制度

 20104 月に日本プライマリ・ケア学会、日本家庭医療学会、日本総合診療医学会が合併して設立されました。本学会ではCOVID-19感染拡大当初からプロジェクトチームを結成し、学会HPに情報サイトを開設。最新の公開情報を供覧すると同時に、プライマリ・ケアに従事する医療従事者のための初期診療の手引きを発行し、今に至るまでアップデートを続けています。また、感染不安を抱える患者の受診控えに対応して注目を浴びたオンライン診療についても診療ガイドラインを発行し、そのメリットとリスクを解説し、第4の診療として位置付ける姿勢を示しました。それに加え、訪問診療や通所サービスでの感染拡大が全国的に問題になる中、訪問・通所系サービス従事者向けの対応の手引きも発行しました。最近では、ワクチン接種についての基礎知識の解説動画、そして筋注手技に関する解説動画を発表。さらに、市民向けの動画も多く公開し公表を得ています。
感染防止やワクチンに関する最新で分かりやすい情報発信を続け、地域の現場で診療にあたる医療者を全面的に支援するとともに、一般市民向けの情報提供も行い、プライマリ・ケア診療の普及と質向上支援を続けています。


  ★★新型コロナウイルス感染症 プライマリ・ケアのための情報サイト★★
               
詳細は、下記をクリック!

 

4.全国在宅療養支援診療所とブロック活動について

はじめに、ブロック活動の始まりについてご紹介します。そして、今回は、九州ブロックの活動について世話人代表の二ノ坂保喜先生にご執筆いただきました。   

 

 

■九州在宅医療推進フォーラム

あゆみとこれから〜コロナ禍を超えて〜

 2008年在宅療養支援診療所全国連絡会が発足して早くも2年後に、九州ブロックが誕生しました。九州ではすでに各県で在宅医療を行ってきた医師たちが全国会の発足とともに自然に集まって、まずは九州の在宅医療推進フォーラムをやろう、と始めました。すでに各県にリーダーとなる医師や協力する医師、また看護師を始め多職種の仲間たちも活動していました。加えて年に一度集まって語り合い、学び合い、酒を酌み交わすのは、明日への活力になりますね。九州8県を一回りし、さらに2周目の福岡、佐賀、と来たところで、コロナ禍という妨害が入りました。

しかし、九州の在宅仲間はへこたれません。それぞれの足元を固めながら、コロナへのさまざまな対応も、全国の仲間たちと情報交換し、学び合いながら前へ進んでいます。
フォーラムのあり方も、オンラインを積極的に活用する形へと変化していくことでしょう。在宅療養支援医協会九州ブロックを、これからもどうぞご支援ください。

九州ブロック代表 二ノ坂 保喜
 ※九州ブロックの活動内容   詳細は、下記をクリック!  

 

 

5. 在宅医療政治連盟の活動報告
 在宅医療政治連盟 会長島田潔 (全国在宅療養支援医協会)

 
新型コロナウィルスの感染拡大が続くなか、全国各地で診療を続けておられる先生方におかれましては、さまざまなご苦労があることと思います。

5月から始まった高リスク者への優先接種用の新型コロナワクチンの供給では、7月に入ってから自治体の供給が停止した地域がありました。そのために多くの医療機関において接種希望者へのさまざまな対応に追われました。
さらに深刻な問題は、新規感染者数と重症者数の増加です。7月下旬から新規感染者が大きく増加しましたが、この期間に東京オリンピックが東京、北海道、宮城、福島、茨城、千葉、埼玉、神奈川、静岡で開催されました。8月下旬からは、東京、千葉、静岡でパラリンピックも開催され、海外の選手団と関係者の入国、国内の人の移動などに加えて、国民の感染予防に対する気持ちの緩みなど心配な状況が続きました。
政治の命題は「国民の命を守ること」です。衆議院は秋に任期満了を迎えるため、総選挙が行われます。政治的な空白期間が原因で、在宅医療をはじめ新型コロナ対策などの全ての医療/看護/介護体制が停滞しないように、私たち政治連盟は在宅医療推進議員連盟の国会議員と緊密に連携していきます。
今年も11月に「在宅医療の集い」の開催を予定しています。政治連盟の正会員にご入会されますと無料でご招待させて頂いております。ぜひこの機会にご入会のご検討をいただければと思います。引き続きご理解とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

2021
年度 第5回『在宅医療の集い』申込受付中!! 詳細は下記をクリック 

 

 

6. 会員の声 地域での活動!

会員名:高橋 昭彦先生(栃木県宇都宮市)
     ひばりクリニック/認定NPO法人うりずん
 

 昨今の感染状況の影響で、子どもたち対象のイベントのほとんどが中止や延期になっていますが、医療的ケア児と家族の暮らしをサポートしているうりずんでは、今年の6月に、2年ぶりとなる動物園ツアーを宇都宮動物園さんと共催で行いました。もともと夜の動物園に、障害児と家族を無料で招待する催し(Dream Night at the Zoo:以下Zoo)なのですが、入場は昼間、食事提供なし、全体集合なし、好きな時に帰る、と時間と空間を分けました。いつもの手作りカレーと餃子の代わりに、実行委員の皆さんが、多くの店を回って趣旨を説明し、多くの商品が無償で集まり素敵なお土産になりました。あちこちで、お父さんお母さん同士が久々の立ち話。動物園があまり好きでなかった子が、今年はとても楽しそうにしていました。今回は昼間のZooのため、普通のお客さんも来ていて、その中で障がいを持つ子ども、きょうだい、家族が当たり前に動物園を楽しむ、ああ、普通でいいなと思いました。関係者の皆さんに感謝です。これからも、やり方を変えてできることをやっていきたいと思います。
(写真1-きょうだいはお母さんの手をしっかりと)
(写真2-象さんに会いに来たゾウ!)

■ひばりクリニック
https://hibari-clinic.com/
■認定特定非営利活動法人うりずん
https://www.npourizn.org/

 

 

会員名:清水政克先生(兵庫県明石市)
    清水メディカルクリニック 


  コロナ禍が在宅医療に与えたもの  
 
関西地方の第4波では、様々なことが起こりました。外来患者数減少、在宅患者急性増悪時の救急受け入れ困難などの臨床的な問題だけでなく、よろず相談所「めいまい保健室」や遺族会「そよかぜの会」といった地域のヘルスケアプロモーション活動も休止を余儀なくされました。その一方で、地域の高齢者を対象とした体操教室については、オンライン体操教室として継続することができました。
4波の緊急事態宣言中ではまだワクチンは回ってきていなかったため、訪問チームを空間分離して、お互いが接触しないで業務できるシステムを一時的に構築しました。これによって事務所内はどんどん乱雑になっていきましたが、スタッフ個々のスキルアップがなされたためか残業時間が大幅に短縮されるという嬉しい副産物もありました。
在宅コロナ往診については、第4波から少しずつ対応しておりました。いろいろな臨時・特例措置などを参考にしながら電話再診や在宅酸素導入等の対応を行いましたが、やはり制度的に限界があり、「これは本当に災害だ」と思いました。しかし第5波の関東地方での感染爆発によって、「災害級」の数々の制度変更が迅速なスピードでなされることを目の当たりにし、地域格差を実感したのも事実です。
それぞれの地域でどのようにコロナ禍に対峙してきたかが、今後の在宅医療に問われるのではないかと感じております。  (写真-コロナ渦往診時の清水先生)

■清水メディカルクリニック
https://shimizu-medical.net/

 

〜編集後記〜

 新型コロナワクチン接種をひたすら行っていた時期に発刊した創刊号から3か月経ちましたが、その間も色々とありました。第5波では関東圏を中心に医療難民が続出し我々が行っている在宅医療がマスコミ等でクローズアップされる映像等を目にする機会が増えたと感じています。

 さて、秋号へ寄せて頂いた新田会長のメッセージには在支協メンバーが中心となり日本在宅ケアアライアンスが作成された自宅療養者の治療プロトコールの案内があります。バージョンアップごとに充実し実地に即した内容です。想定される第6派を低い波に抑え医療崩壊などと言われる事態とならないよう是非とも御活用頂きたく存じます。太田事務局長連載の在支協の歴史第2話は、国立長寿医療センター初代総長の大島伸一先生の多大な尽力で在宅療養支援診療所連絡会が設立に至った経緯です。大島元総長のお人柄の記載を私も同じく感じた次第です。第2号の在宅医療関連の各学会・団体等の活動紹介は日本プライマリ・ケア連合学会です。私も会員ですので季刊で学会誌が届いていますが、若い医師のパワーを感じる臨床に即した雑誌構成です。

 

 今号からブロック紹介を連載企画する事としました。その前提知識として当初は8ブロックだった歴史を記載しています。今回は歴史もある九州ブロックからと言う事でニノ坂先生から投稿頂きました。ニノ坂先生らしいお人柄を感じました。島田在宅医療政治連盟会長からは1116日(火)の「在宅医療の集い」の開催報告があり、オンライン参加も可能との事です。岸田内閣となり一気に1031日に衆院選との事ですので、新体制の時期に在宅訪問医の活動が政治家に伝わる会になる事を願います。

 ここからが当メルマガで一番充実したい「会員の声」欄への2名の先生から頂いた投稿の紹介です。医療的ケア児と家族の暮らしをサポートするNPO法人うりずんを運営されている高橋昭彦先生から、動物園ツアーの報告を頂きました。どんな被り物でも似合う高橋先生ならではの御活動の益々の発展を願います。清水政克先生からは、関西地区を中心として5月頃にピークがあった第4波の報告と災害級としての対応の必要性の提言です。将にその通りだと私も思います。

 

当編集後記は107日に作成していますが私の住む松山市は地方祭の日となっていて例年なら、街中に祭囃子の音楽が流れ神輿の鉢合わせなどあり収穫と健康を祝う日でしたが2年連続で殆どの楽しい集まりや企画が中止となってしまっていて残念な限りです。来年のこの時期は新型コロナが収まりマスク無しでも会話できることを願っています。次号では、新型コロナ関連の良き兆候の報告が出来ればと思っていますが、広域・重症感染症を災害と捉えた上での災害時等での在宅医療の立ち位置・役割に関してのテーマを取り上げたいと思っています。高齢者だけでなく障がい児等も増え支えを必要としている方が増えています。ちょっと硬めの事を書きましたが、「会員の欄」は別枠で基本何でも投稿ありとしています。趣味紹介など大歓迎ですので、メルマガ「会員の欄」への積極的な御投稿も宜しくお願い申し上げます。

編集長 亀井敏光

 

〜事務局よりお知らせとお願い〜

協会のホームページを引き続きリニューアル調整中です。
HP
内の【在宅医療について】
<医療機関と施設の概略>を新たにアップしましたので下記のHPのクリックボタンを押してご覧ください。
 また、創刊号でもご案内いたしました、ホームページの充実のために
<在宅医療に役立つ書籍>の掲載を検討中です。「この本は、よく活用します」「医療関係者に限らず一般の方にも適している本です」など、会員の先生方のおすすめの書籍をぜひご紹介ください。

下記の広報事務局のアドレスまでぜひお寄せください、お待ちしております!!

メールアドレス:zaishikyo@itashingp.org

       在支協のホームページは、下記をクリックください。

 

■メルマガへのお問合せ、配信停止・解除をご希望の方は、下記メールアドレスに必要事項を記入の上ご連絡ください。 担当者:辻恵美子
退会メールアドレス:
zaishikyo@itashingp.org
件名:メルマガ配信停止希望
本文:氏名、受信したメールアドレス
■このメールは、送信専用メールアドレスから配信されています。
ご返信いただいてもお答えはできませんのでご了承ください。